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受験屋本舗さかた塾

2017年度尾道新規開校・東京大学現役合格講師による直接対面授業の難関大学専門塾

想いを知ること

ここ2年間くらいすごく少数の授業をしてきたので、保護者の方とメールのやり取りやお電話をさせていただくことが増えた。

どの方も共通しているのは我が子への深い想いだ。

うまくいった人はもちろん、うまくいかなかった人も、何より自分の子供が全力を尽くしたことに喜びを感じている。

 

「うちの子が勉強が楽しいって初めて言ったんです」

「授業が楽しいって、いつもしゃべってくれないのに、毎回授業のあとはどれだけすごかったか教えてくれるんです」

「今まで英語なんか全然やってなかったのに、最近ずっと音読してるんです」

その姿にその言動に喜びを感じてメールを送ってくださったり、お電話をいただけることがある。この仕事やっててよかったな、と思う瞬間だ。

親の、子どもに対する”こうなって欲しい”という想いは、時に思春期の子たちにとっては重荷になったり煩わしくなったりすることがあると思う。僕自身も中高生のころは親との関係がうまくいっていなかったので、家庭は冷戦状態だった。いまおもえば、もう少し歩み寄ってもよかったな、と思う。

 

お金じゃないけど、でも君たちが生活していく上で想像を絶する額のお金が費やされている。大学卒業までにかかる費用は平均2000万弱だと言われている。それだけのお金を払って身の回りの世話までして、それで見返りが冷戦ならあまりにもなことだ。

反抗期の延長で仕方ないこととして理解してもらってるかもしれないが、こちらから想像できる辛さならば、なるべくそれを減らしてあげよう、なるべくなら喜ばせてあげよう。

僕も親になって思ったことだけど、子供の世話って大変だ。自分の時間も気力もどんどん吸い取られてしまう。やりたかったこと、欲しかったもの、自分自身の夢、そうしたものを捨てて犠牲にして、子育てをしている人がたくさんいるだろう。こっちも子育てのプロじゃないし、人間的にも未熟だし、親としての責任なんて怖くて震えてしまうけど、でもがんばってなんとかするしかない。うまくいかなくてもミスをしても、それでもこの子は守りたいと思う。自分がやりたいこともある、嫌になるときもある、でもそれでも。

 

きみたちがカッコつけておしゃれして、楽しんで、粋がって、大人のふりをして、自分の生き方だって好き勝手して、その全てがあなたのご両親があきらめたものの上に立ってるんだよ。お父さんにもお母さんにもあなたと同じように、夢があって、なりたいものがあって、それを犠牲にして。きみたちはそれがカッコ悪いって思うかもしれないけれど、その原因は自分自身だ。

余談だけれど、うちの両親も子供が全員巣立ってから、なんだか仲が良いみたいだ。あんなに喧嘩してたのに。ああ、俺らのせいだったんだなぁ、と思う。せい、というかなんというか、俺らのために、あれほど諍いがあったんだな、と思う。一緒にくつろいで一緒に笑って一緒に映画を見に行ったり、昔じゃ考えられなかったあれこれを見るにつけて、悪かったなあって思うんだ。金銭的なものもそうだし、精神的にも、どれほどの重荷を背負わせていたのか。どれほどの想いを犠牲にしたのか。(自分自身も子供ができてから小さな諍いが増えてきた。子供できる前はあんなに仲良かったのにな。これ以上悪化しないことを願う)まぁともかく。

 

成り立ちを知ろう。自分が何でできているのかを知ろう。世界が何でできているのかを知ろう。

それが学問だ。

知識を増やすだけじゃない。

歴史に想いを馳せ、わからないものをわかろうとし、心と頭を砕いて努力をし、こちらから歩みよって世界と自分を結び直すことだ。

そのために、学問はある。

誰かを幸せにするための学問をしようよ。

 

だから努力する姿を見せてあげて欲しい。

周りのものに感謝する姿を見せてあげて欲しい。

ご両親が行けなかったその先へ。

もっと素敵なところへ行って、お土産を持って帰ってあげてほしい。

こんなものがあったよ、こんなことがあったよ、って。

あなたがわたしにかけてくれた想いは、こんな風に実ったんだよ、って。